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月刊人事マネジメント2015年7月号 連載記事「三位一体の戦略採用『動機づける力』2 人の感情への訴え方」の記事を公開いたしました。

2015/8/5(水)

月刊人事マネジメント2015年7月号 連載記事「三位一体の戦略採用『動機づける力』2 人の感情への訴え方」の記事を公開いたしました。

6回連載の最終回となります。

 

⑥「動機づける力」2 人の感情への訴え方

動機づける要素とは…

志望動機と入社動機のそれぞれの「動機づける力」に共通して必要な要素は,「感情(Emotion)」に訴えるということです。

多くの企業は,会社説明会などを実施し,自社の優れているところを余すことなく披露していますが,単に美辞麗句を並べ,パンフレットを渡すだけでは,「この会社に志望・入社したい」という動機づけには不十分です。

ポイントは,学生の目線に立って考えてみることです。
当たり前のことだと思うかもしれませんが,意外にできていないものなのです。

どうしても,採用担当者は採用する側として,上からの目線で物事を捉える傾向があります。
しかし,採用活動は企業側だけに選ぶ権利があるのではなく,候補者側にも企業を選ぶ権利があるということです。

特に優秀な候補者は,あらゆる会社の面接を通過し,多くのオファーが殺到します。
そのため,優秀な候補者であればあるほど,動機づけるためには,企業の魅力を「感情」に訴える工夫必要になるということです。

では,会社の魅力をどのように伝えれば,よいのでしょうか。
 

会社説明会での動機づけ

魅力を伝えるときに,一番大切なことは「誰が,どのように伝えるのか」ということです。

例えば,会社説明会であれば,会社代表の挨拶から始まり,事業内容説明,仕事内容説明,そして先輩社員の話まで,それぞれに担当者が必要となります。

そのとき,単純に「会社代表挨拶だから社長や取締役がすべき」というように決めるのではなく,「誰が最もふさわしい適任者なのか」ということで決めなければなりません。
会社代表挨拶だからといって,「必ず役員が挨拶しなければならない」ということはありません。

もちろん,会社代表挨拶は役員が話すほうがイメージ的に良いことは確かですが,もし話し下手な役員が無理に話せば,かえってマイナス効果となります。
つまり,役員よりも人事部長や経営企画室長などのほうが,会社の魅力を役員よりも上手く伝えることができるのであれば,その人が適任者ということになります。

しかし残念ながら,多くの企業がまだ気づいていないように感じます。
話し下手な役員が,当たり前のように「採用してやる」といった姿勢で,偉そうに挨拶しているケースが散見されます。

そして,適任者が決まれば,次に「どのようにするのか」ということです。
ここで必要なことは,見せ方(魅せ方)です。
世界の名立たる講演者がプレゼンテーションを行うことで知られる“TED Conference”でスピーチするほど,弁が立つような人であれば別ですが,伝えたいことを正しく伝えるためには,パワーポイントで説明することはもちろんのことながら,動画を加えるなど,それなりの工夫をしなければなりません。

特に今の時代は,動画をふんだんに取り入れながら,ビジュアルで訴えていく手法が効果的であるといえます。

なぜなら,今の学生が情報をキャッチする方法は,テレビはもちろんのことながら,インターネットの世界でも「YouTube」に代表されるような動画がメインになってきているからです。
文字を読んで理解できる学生よりも,映像を見なければ理解できない学生のほうが圧倒的に多いということを認識しなければなりません。

そのような環境下で育った候補者たちに対して,間違っても自分たちの世代の常識や伝え方を押し付けてはなりません。
その時代に適した方法で伝える手法を考えることが大切です。

また,動画は決して高価なものでなくても,大丈夫です。なかには,20分にも及ぶイメージビデオを作る会社があるようですが,それは長すぎます。
1 分から2 分にまとめた動画を,複数本用意したほうが利用価値が高くなります。
 

採用面接での動機づけ

次に,採用面接のときの動機づけについて,説明します。

まず,やってはならない面接方法があります。
「選考面接」を実施せず,入社の動機づけを一生懸命する面接です。
候補者が少ない企業にありがちな面接ですが, 1人でも多くの人に入社してほしいという気持ちが強すぎるために,選ぶことの大切さを忘れているのです。
これは,大きな失敗を犯しているといえるでしょう。

どんなに少ない人数であったとしても,選考することが大切です。
なぜなら,選考することは候補者にとって,大きな動機づけとなるからです。
人は,必要とされる理由を欲しています。
候補者は「なぜ自分が選ばれたのか」という理由を求めています。
たとえ候補者が1 人であったとしても,しっかり面接で選考を実施し,選ばれたという実感を与えてあげてください

次に採用面接で大切なことは,「聞き役」に徹するということです。
「話し上手は,聞き上手」という諺があるように,「聞く」ということは,何よりも強いメッセージになります。
「自分を必要としているから,耳を傾けて,聞いてくれているんだ」と感じるからです。

また,「集める力1 」でも書きましたが,面接する採用担当者は,社内で一番魅力的な人物が担うことが,非常に重要です。
実際に,採用活動に成功している企業や,IT企業の先頭を走っているマイクロソフトやオラクルなどは,採用担当者にトップセールスマンやその企業で最も輝いている人を抜擢しています。
そういう人たちは仕事への自信にあふれているオーラがあります。
そのため,就活生の憧れの対象になりやすく,まさに「あんな人になりたい」「あの人と仕事をしてみたい」といった「動機づける力」になるのです。
 

戦略採用の真髄

『戦略採用』は,科学的に計画された質問によって,個人の資質や本質を見抜くためのメソッドです。
そのため,面接する採用担当者は,話すことよりも候補者の話を聞くことに時間を割いて面接することになります。

候補者は,面接を終えると「自分自身の経験をすべて話しきった」という気持ちが強く残るので,短時間でありながら,採用担当者への信頼度が増します。
なぜなら,人は,自分の思いや過去の出来事を伝えることで,強いつながりを感じるためです。

まさに,『戦略採用』は「動機づける力」の真骨頂といっても過言ではありません。
 

採用の新次元を拓く

どんな時代であっても,一歩先を見据えたビジネス,新しい企業は生まれています。
既存の企業とは異なる形で起業し,実績を上げる若い人たちも出てきています。

しかし,どんな時代,どんなビジネスにおいても,最初にしなければならないことは,志を同じくした仲間を集めることです。

志望動機や熱意だけでビジネスができるなら苦労はしません。
また,昨日までの実績が今日,役に立つなら,履歴書や経歴書だけで採用しても問題はないでしょう。

しかし,時代はめまぐるしく移り変わり,ビジネスの規模もスタイルもどんどん変化しています。
そのようななか,真に優秀な人材を獲得することは,企業の成長・発展のための最重要課題です。
そのためには,自社で『戦略採用』を行うこと,つまり「採用基準」が必要となります。

ぜひ,『戦略採用』を採用し,優秀な人材を確保してほしいと思います。
この連載が新たな「採用スタンダード」になることを願ってやみません。




動機づける力


今回で連載は最終回となり、「三位一体の戦略採用」が完結いたしました。
多くの方からご意見やご感想をいただきまして、誠にありがとうございました。

この連載で、人材採用の総合力を高める『戦略採用』について「集める力」「選び抜く力」「動機づける力」のテーマごとに、わかりやすくお伝えできたのではないかと思っております。

ぜひ、この連載を通して『戦略採用』をご理解いただき、自社の採用基準を確立し、優秀な人材を確保していただければと思います。


『戦略採用』についてご質問等がありましたら、お気軽にお問合せフォームからお問合せください。

今後も様々なメディアで情報を発信して参ります。
どうぞご期待ください。

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